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徳トク税法解説
押さえておきたい役員給与の実務
1.役員給与の損金算入
平成18年の税制改正において、会社の役員給与の規定が変わりました。
法人税の税額を計算する際に、損金算入(税金を計算する上で「費用に計上すること」をいいます)される役員給与が規定されました。
次の3種類の役員給与以外は、損金算入されません。
(1)定期同額給与
(2)事前確定届出給与
(3)利益連動給与
利益連動給与は非同族会社についてのみ適用となりますので、ここでは
(1)定期同額給与 及び
(2)事前確定届出給与 について説明いたします。
2.定期同額給与
毎月同額が支給される役員給与です。
例えば、毎月50万円を同一事業年度内(12ヶ月間)に役員給与として支給する場合は損金算入されます。
しかし、事業年度の中途で役員給与を変更することは原則として認められません。
特別な理由、例えば取締役が常務取締役へ昇格した場合など、が無いにもかかわらず変更した場合は「定期同額給与」に該当しませんので、定期同額給与と認められない部分の金額(例えば、変更後の増額部分の金額)が損金不算入となります。
役員給与の金額を変更する場合は、事業年度の期首から3ヶ月経過するまでの間であれば可能です。(事業年度が4月1日〜3月31日の法人であれば4月から6月までの間)
(または、特別な理由がある場合は可能です)
なお、定期同額給与に該当する場合は事前確定届出書を提出する必要はありません。
3.事前確定届出給与
あらかじめ一定の時期までに税務署長へ届出をした給与については損金算入とされます。
例えば、従業員の賞与の支給時期に役員に対しても賞与を支給しようとする場合には、税務署長へ
1.支給日時
2.支給金額
3.その他必要事項
を届け出ることにより支給が可能となります。
ただし、届出通りに支給しない場合は損金算入されません。
例1:
6月10日と12月10日に役員に対して100万円を支給する場合
事前確定届出書にその旨とその他の必要事項を記載した届出書を税務署長へ提出する。
届出のとおり役員給与を支給する。
例2:
上記例1の場合で、6月10日は届出通りに支給し、12月10日は120万円支給した場合
6月10日の支給額は損金算入されますが、12月10日の支給額は全額(120万円)が損金不算入となります。
*1事前確定届出給与の提出は、事業年度開始から4ヶ月以内または株主総会等の日から1ヶ月以内のいずれか早い日
4.役員給与についての考え方
これまでも役員給与の期中変更については、利益操作等となる可能性がありますので、あまり行われていませんでした。
平成18年度の税制改正で法律上も原則的に期中の変更できないこととなりました。
役員給与については、事業年度開始から3ヶ月以内に支給額を決定し、それ以後は期末まで同額を支給する必要があります。(特別な理由がある場合を除く)
事前確定届出給与ですが、毎年届出書を提出する必要があり、また届出通りに支給する必要があるため手間が掛かります。
その他の役員給与に関する注意事項は次のとおりです。
(1)不相当に高額部分の損金不算入
定期同額給与または事前確定届出給与に該当し、法律の規定どおりに支給している場合でも不相当に高額な部分は損金不算入とされます。
(2)法人から役員への資産の贈与や低額譲渡も役員給与となる場合があります。
これらも定期同額給与や事前確定届出給与に該当しない場合は損金不算入となります。
2007/07/21
